ごあいさつ
東日本大震災により失われた多くの尊き命に対しまして、謹んで哀悼の意を表しますと共に、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧と皆様のご健康をお祈り申し上げます。
このようにライフラインは元より、あらゆるハードが機能不全となる状況下では、やはりソフト面の思いやりの心、人と人との助け合いが何よりも大切であるということを強く感じます。日ごろから、障碍者のみならず、誰でもがお互いの特性や気持ちを十分に理解し合える人間関係を築ける社会であることが最も大切であるのだということを…。
私どもは、これからもコミュニケーションの普遍性(ユニバーサル)を追い求める活動を通じて、社会のあり方について真正面から向き合い、何が必要であり、何が正しいのかということを真剣に考える機会を、一層力強く発信してまいりたいと考えております。また、合わせて今回の社会の一大事を乗り越えるためにも、そして明日の社会を生きる子供たちの未来のためにも、今の自分たちにできる最大限の支援活動を行ってまいりたいと決意するところでございます。
本日は、北海道ユニバーサル上映映画祭公式サイトにご訪問いただき、まことにありがとうございます。
私たちは、2006年に「映画のユニバーサルデザイン」を目指してこの映画祭をスタートさせました。本当に多くの皆様に支えられ、6年目を迎えることとなりました。
私自身、一視覚障碍者として、以前まで映画は全く縁遠い存在であると考えておりました。しかし、映画を愛する多くの方々の情熱に接し、映画芸術の奥深さを知り、そして今は、開催を重ねるごとに、人の温かさ・マンパワーのすばらしさをしみじみと実感させていただいている次第です。
「感動は心を育て、分かち合いは心を繋ぎ、優しさを無限に広げてくれる」
共に感動を分かち合いたい!!
そんな思いを一人でも多くの人に伝えて行きたい。この「ユニバーサル上映」を一つの文化モデルとして広く発信し続けて行きたい。心からそう願っております。
そして、この「みんなで楽しむ映画祭」は、笑顔あふれるみんなのお祭りとして、これからも皆様と一緒に暖かく育てて行くことができたならば、この上なき幸せであると、強く!強く感じております。
2006年の以前、当地域ではいくつかの自主上映サークルが、単発ながらも、積極的に手づくりの字幕や音声ガイドを製作し、障碍者の方々にも映画の感動を届けようという取り組みが行なわれてきました。その気持ちとノウハウを一つにし、継続的に発展させていこうという呼びかけによりスタートしたのが 「ユニバーサル上映映画祭」の始まりです。
当初は、それぞれが新しい発見の連続に戸惑いながら、まさに暗中模索の毎日。そんな中、私たちの心を一つにしてくれたのが「ユニバーサル」の意でした。
それは、誰もが無理なく共有する「普遍」の広がりを、まずは私たちみずからが喜びを持って実践すること。それも自然体で。
あらゆるプロセスにおいて、様々な立場の人たちがより多く、より深く関わることで、互いを知り、認め合う心を広げて行き、その一つ一つをどこまでも繋ぎ合わせて行くこと。その過程こそが、私たちの思い描く「みんなで楽しむ映画祭」そのものであったのです。
今後、私たちのこの小さな歩みは、作品に精一杯の魂を込めて作られた監督を初めとする全ての製作関係者の皆様の熱い思いを、ご鑑賞いただいた皆様の心に届けると共に、それぞれの胸に広がって行く感動の共有という暖かな波紋。これらの決して目には見えない計り知れぬ力を大きく一つにしながら、必ずや 「ユニバーサル上映映画祭」という大きなスクリーンに…、いや、未来の社会という無限に広がるスクリーンに、全ての人が待ち望む名作を送り出してくれるものと信じて止みません。
最後に、障碍の有無や種別を問わず私たちを一つにしてくれる社会の総合芸術「映画」に、心より敬愛の念を表させていただきます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
実行委員会代表 島 信一朗(インクルーシブ友の会会長)

