ユニバーサル上映環境とは、障害・健常の別にかかわらず誰もが共に参加できるよう、音声ガイド・日本語字幕・ミュージックサイン(挿入かや効果音などの音声情報をボディージェスチャーなどで表現)・磁気ループなどを準備して、誰もが同じ場所・同じ瞬間に映画の感動を分かち合うことのできる上映スタイルです。
会場の環境としては、多目的トイレ完備・段差の無いフルアクセシブルな会場を使用し、車いすスペースは限定することなく複数準備して、好きな場所をお選びいただける環境を整えたり、子育て中の親御さんが参加しやすいように託児無料サービスも準備しています。
また、パンフレットは通常サイズのものの他に、点字版や拡大文字版を準備し、希望に応じて受付で選んでいただき、場内には介助・誘導・アンケート用紙記入の代筆スタッフを整えて、全ての進行には、手話・文字通訳を完備します。

車椅子スペース

スクリーンの隣に字幕が表示してある様子がわかる写真

専用席を一箇所に指定するのではなく、見たい角度・座りたい場所などのニーズに応じられるよう、複数のスペースを準備して、受付時にお選びいただきます。
公共の映画館などの会場では車いす専用席が必ず確保されているものの、それは一番前の列の両端であることが大半です。映画を鑑賞する環境としては最も劣悪な環境であることに気が付けている人は残念ながら多くはありません。長時間無理な体勢でスクリーンを見続けることは、特に体幹に障害のある方にとっては相当な負担となってしまいます。私たちの映画祭では、車いすスペースは必ずど真ん中の絶好のスペースを複数用意し、さらに本人が希望する場所を柔軟に選んでもらえるよう、ハード面とソフト面のユニバーサル環境の整備に努めています。
  このような大切な気づきを皆で共有する場となることも私たちの映画祭が目指している姿なのです。